宇宙船てなんだ?

宇宙船についての仕組みや雑学

宇宙船についての仕組みや雑学

SF映画などには円盤型やロケット型、戦闘機のような姿をした様々な宇宙船が登場しますが、宇宙船とは一体何なのでしょうか。言葉の定義を考えた場合、広辞苑によると「宇宙空間用に造られた飛行体」となっており、ブリタニカ百科事典では「宇宙飛行を行うように設計された飛行体の総称」となっています。定義そのままの意味では、有人・無人に関わらず宇宙で飛行することを想定して造られたものは全て宇宙船と言うことができますが、一般にはアポロやソユーズなどの有人のものをそう呼び、ボイジャーやニューホライズンズなどの無人のものは探査機と呼ばれることが多いようです。

地球の重力を脱して宇宙空間に到達するためには、大きなパワーとそれを制御するだけの複雑な設備が必要となるため、1基のロケットを製造するには高額な費用が必要なのですが、開発の段階ではさらに莫大な金額を必要とします。

例えば、日本のH2Aロケットの場合、ロケット1基の製造費と打ち上げ費を合わせて約100億円ほどなのに対し、開発には先代のH2ロケットと合わせて約4300億円もの費用が掛かっています。アメリカのスペースシャトルの場合は有人飛行をするためさらに高額となり、製造に約2000億円、開発には当時の価格で約5兆円もの費用が掛かっています。これだけの費用が必要となれば、アメリカが宇宙開発から手を引いたことも頷けるでしょう。